じいじは、お医者さんでした。顔には、小さいころにけがをした傷が残っています。「傷跡みたいなもんは、だれにでもあるんじゃないかな」とじいじは言います。そして、街へ出ると、みんなが持っている体や心の傷について話をしてくれました。じいじは女の子に伝えます。だれもが生まれてからの“体の物語”を持っている。そのどんな物語も、幸せな終りに変えられるのだと。みんな誰かと違う、そして美しい。現役医師でもあるフランスの作家による、他者にも自分にも優しくなれるメッセージ。